いつからが「親孝行」なのか
自分を育ててくれた両親に対して、将来何らかの形でお返しをしたいというふうに考える人は多いことでしょう。
親孝行という言葉だけの意味でいうと、「親の言いつけを守り、親を大切にすること」というふうに定義をされているので、広い視点でとらえるならば小学生やそれよりも小さいときから親から言われたことを守って親をいたわる行動をとっていればそれが親孝行ということにもなります。
ですがそうした親に扶養されている立場のうちは、仮に一生懸命にお手伝いなどをしてもそれはあくまでも家族の一員としての家事の範囲であり、独立した一人の人間としての感謝を示すことにはなりません。
本当の意味で「親孝行」をするなら、やはり自分で収入を得て独立をしてから改めてその感謝の意を示すということになります。
独立をしたり自分で家庭を持つようになると、改めて親が自分にしてくれたことの大きさを実感することができるので、その行う孝行の意味も重さもまるで変わってきます。
親孝行をするタイミングとは
親孝行をしたと思うタイミングについて、大手ブライダル企業がとったアンケートがあります。
参考>>http://news.mynavi.jp/news/2013/09/17/038/
このアンケートによれば、親孝行をしたと思うタイミングとして上位に入るのは独身なら「就職」、既婚者なら「結婚」と「子供ができた」というふうに回答されています。
就職も結婚も、実際には親のためではなく本人の人生の中で行うものなので純粋な意味で子供が親に行う孝行というふうには言えないかもしれませんが、手塩にかけて育てた子供が自分の足で歩くことができ、次の世代のために生活していける大人になったということが、なによりの親孝行ということになるのかもしれません。
就職をしたばかりのときに初任給で親に何かプレゼントをしたり、結婚式で両親に贈り物や手紙を渡したりというようなことは、自分をそこまで成長させてくれたということを感謝しているという意思表示をしたということになります。
特別に気合を入れて孝行をするぞ!というふうに思わなくても、まずは自分の力で自分の生活を築いていけるようになるということそれ自体が親孝行なのだということはまずしっかりと意識しておくべきと言えます。
中にはこんな親孝行も
就職や結婚をするということが親孝行という考えももちろんですが、中にはマンションをプレゼントする、実家のリフォームをしてあげる、といった住環境を快適にしてあげるという親孝行もあります。
その場合、サプライズをしたい気持ちはわかりますが、事前に相談して計画を立てるようにしましょう。
マンション購入となるとそれなりに費用がかかります。今人気の東急東横線沿いのマンションでも安くて1,000万円台の物件があったりします。
これを機会に、両親と一緒に住み始めるという親孝行もいいですよね。
それでも親孝行は自発的にやってもらいたいこと
自分自身がしっかり生活できるようになり幸せを感じているということが親孝行とは言っても、やはりそれだけでは感謝の気持ちを示すには不十分です。
記念日や何かのきっかけのときには、はっきりとした意思表示をしてあげることでより自分の気持ちをわかるように示し、今後の付き合いも良好に続けていくことができるというものです。
お金をかけるということだけでなく、お盆や正月の時期には顔を見せて挨拶をするようにしたり、誕生日や結婚記念日にちょっとしたメッセージを贈るといった簡単なことだけでも親としては嬉しいものです。
自分で家庭を持ち仕事が忙しくなってくる時期には、どうしても両親のことは後回しになって疎遠になってしまいがちですが、そういう時期になってからこそこまめにコミュニケーションをとっていくということこそが本当の意味での親孝行になります。
元気であった両親も、定年を迎えて退職をしたりして体力的に衰えを強く実感してくる頃にはどうしても心細くなってしまうものなので、できるだけ機会を見つけて会話の機会を持つようにしてあげてください。